*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、世界的株安の継続も米金融政策を見極め
7日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想したい。米相互関税を受け株式市場の混乱が続き、リスク回避の円買いに振れやすい。ただ、米国の金融緩和政策への思惑は後退し、ドルは売りづらい地合いとなりそうだ。
前週末に発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加と平均時給の鈍化が示され、スタグフレーション懸念は一服。また、米高関税政策への中国の報復措置や米金融政策維持の思惑が広がると米金利高・ドル高に振れ、ユーロ・ドルは1.1080ドル台から1.0920ドル台に軟化、ドル・円は144円半ばから147円半ばへ約3円切り返した。週明けアジア市場はドル買い継続でドル・円は144円台から2円切り上げたが、日経平均株価の大幅安で上昇一服となった。
この後の海外市場で米国と貿易相手国・地域の交渉や米金融政策方針が注目される。世界的な株安を受け、リスク回避的な円買いが続く見通し。ただ、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は従来通り追加利下げに慎重な発言を繰り返しており、米金利高・ドル高基調に変わりはないだろう。一方、週明けのイスラエル首相訪米で相互関税交渉の先行事例として注目される。また、今週発表の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)をにらみ、過度なドル売りは想定しにくい。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・2月小売売上高(予想:前月比+0.5%、1月:-0.3%)
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