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【注目トピックス 日本株】ダイキアクシス Research Memo(1):2024年12月期は増収増益、過去最高売上を更新。グローバル展開を加速

*12:11JST ダイキアクシス Research Memo(1):2024年12月期は増収増益、過去最高売上を更新。グローバル展開を加速
■要約

ダイキアクシス<4245>は、浄化槽・排水処理システムを中心とする「環境機器関連事業」をはじめ、祖業である「住宅機器関連事業」、並びに2018年12月期よりセグメント化した「再生可能エネルギー関連事業」を3本柱としている。「環境を守る。未来を変える。」というミッションの下、ESG経営を志向しており、とりわけ社名の由来である「水を軸(アクシス)」として、水環境関連のSDGs「安全な水とトイレを世界中に」をグローバル視点で推進してきた。今後、市場が発展するアジア及びアフリカにおいて中規模水処理分野の業界トップを目指し、新興国での大躍進を図る考えだ。2024年1月からは、前 代表取締役社長の大亀裕(おおがめひろし)氏は代表取締役会長CEOに、これまで海外事業をリードしてきた大亀裕貴(おおがめひろき)氏が代表取締役社長CEO・CIOにそれぞれ就任し、共同CEO制となった。また、中期経営計画の売上高目標を1年前倒しで達成したことから、2025年3月11日に新中期経営計画(2025年12月期~2027年12月期)を公表した。世界の水衛生問題の解決に向け、国内の浄化槽メーカーから、「グローバルな水ビジネスプレイヤー」を目指す方向性をより強く打ち出した。

1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期の業績は、売上高が前期比9.7%増の46,818百万円、営業利益が同58.8%増の1,048百万円と増収増益となり、過去最高売上高を更新した。売上高では、基幹2事業の伸びが増収に寄与した。特に「環境機器関連事業」が海外事業の拡大やストックビジネス(保守・修繕)の積み上げ等により大きく伸長したほか、「住宅機器関連事業」では注力する住機部門工事が好調に推移した。利益面では、資材費や輸送費の高騰による影響を受けながらも、価格転嫁や高利益率の大型案件などにより売上総利益率が改善した。また、人的資本強化などの成長投資により販管費が増加したが、増収効果や売上総利益率の改善によりカバーし大幅な営業増益となった。

2. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期の業績予想は、売上高が前期比2.1%増の47,800百万円、営業利益が同4.9%増の1,100百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。売上高は、主要3事業がそれぞれ増収を確保する見通しだ。「環境機器関連事業」では、国内における営業体制の強化や海外事業の伸びが増収に寄与すると見込み、「住宅機器関連事業」では、住機部門工事の伸長やホームセンター商材の回復を見込んでいる。「再生可能エネルギー関連事業」では、安定した売電収益に加え、バイオディーゼル燃料における販路拡大及びグリーンデータセンター事業の拡大により増収を確保する想定だ。利益面では、大型案件のはく落により「環境機器関連事業」が減益となるものの、「住宅機器関連事業」及び「再生可能エネルギー関連事業」の底上げによりカバーし増益を見込んでいる。

3. 新中期経営計画の方向性
新中期経営計画(2025年12月期~2027年12月期)では、世界の水衛生問題の解決に向けて、「環境機器関連事業」における海外展開を加速する方針である。また、「住宅機器関連事業」の利益体質の強化に取り組むとともに、「再生可能エネルギー関連事業」についてはグリーンデータセンターやバイオディーゼル燃料を積極的に推進する。最終年度の目標として売上高53,000百万円、営業利益1,450百万円、自己資本比率31.0%、ROE9.7%を目指す。

■Key Points
・2024年12月期は計画を上回る増収増益により、過去最高売上高を更新
・2025年12月期も増収増益基調が継続する見通し
・1年前倒しで新中期経営計画をスタート。世界の水衛生問題の解決に向けて、「グローバルな水ビジネスプレイヤー」を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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