足元の中国経済は回復基調が鮮明となってきた。国家統計局、中国物流購買聯合会は31日、3月の製造業PMI(景況感指数)を発表した。結果は51.8で、2月の51.6と比べ0.2ポイント改善しており、市場コンセンサスである51.7を0.1ポイント上振れした。景気判断の分かれ目となる50を8か月連続で上回っている。
詳細指数の状況をみると、在庫は原材料、製品共に50を下回り縮小、前月を下回り悪化している。在庫調整が続いているが、内外の受注、購買量、生産は50を上回り拡大、前月を上回り改善している。企業経営者が思う以上に需要は強いようだ。
さらに、就業人員が拡大に転じている。50を超えるのは2012年5月以来、4年10か月ぶりである。稼働率が高まっている上に、企業経営者は人員を拡大させるほど、景気の先行きに自信を持ち始めているといえよう。
一方、急騰の続いていた原材料価格については、購入価格、出荷価格ともに拡大・悪化となり、価格上昇はひと段落している。
製造業だけでなく、サービス業も好調である。3月の非製造業商務活動指数は55.1で先月と比べ0.9ポイント上昇、2014年5月以来の高水準となっている。