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企業概要
「世界一の経済メディアをつくる」というミッションを掲げ、企業・業界情報プラットフォームの「SPEEDA」と、SNS型経済ニュースプラットフォームの「NewsPicks」を運営しています。同社が展開する事業はこの2つで、東京、上海、香港、シンガポール、スリランカに拠点を持ちます。
創業は2008年で、その背景には、膨大な時間が掛かるプレゼン資料の作成がありました。データを得るのにものすごく時間と労力とお金がかかるという点を疑問視したことが同社の始まりでした。
実際、企業の経営企画部の7割が情報収集と資料作成に週10時間以上を費やしているそうですが、こういった業務が短時間で終われば、企業は経営戦略の方に時間を割くことができますし、その分の人件費や委託費が劇的に削減されることになるのです。
同社は、こういった膨大な情報収集と分析による企業ストレスを解決しようと起ち上げられたのでした。
注目ポイント
世界各国の企業・市場情報、M&A情報などを一元的に提供する「SPEEDA」、コメント機能を搭載したスマートフォン向け経済ニュース「NewsPicks」を展開しています。
収益構造は、月額料金を主な収入源とするストック型の、高成長、高収益モデルです。ストックビジネスの特徴から売上高は増加を続けており、2011/12期からの5年間で平均年間成長率+60.5%という高成長を遂げています。創業以来50%以上の売上成長率を目標に掲げてきたわけですが、想定以上の利益成長に「もっと投資すればよかった」とのコメントもあります。
利益面ではこれまで成長に向けた投資が先行してきたことから利益率はマイナス圏にありましたが、16/12期にはV字回復となりました。投資フェーズから収益成長フェーズに入ったようで、今後の利益拡大に期待がかかります。16/12期は採用が遅れたことから17/12期の1Qに一時的に費用が嵩むことが見込まれます。これは計画にはすでに織り込まれていますが、それでも2倍の利益成長が予想されています。
見通しとしては、SPEEDAの安定成長をベースに、NewsPicksの黒字化と利益成長が成長率上昇を牽引する形となるでしょう。
株価指標だけ見ると、高騰しているようですが、業績がV字回復して黒字化を達成しており、利益成長の期待できるストック型モデルであることから、ここからの上昇は十分考えられる水準だと思います。
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