朝鮮半島の地政学的リスクはいまだ継続しており、不透明な状況が続いている。こういった状況下で個人トレーダーは何を意識し、どういった戦略を選択すれば資金を失うリスクを回避することができるのか? 株および FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんは、次のように解説する。
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4月、北朝鮮の故金日成主席の生誕105年記念日において、広場で男性と女性が踊っている映像を観たのですが、みなさん綺麗な衣装を着ていてとても華やかでした。そして、そういった映像から、北朝鮮政府は経済的にそれほど困っていないように感じられました。
私の中では「北朝鮮は食べるものにも困っていてその日を生きるのも必死」というようなイメージを持っていたのですが、案外そうでもないのかもしれません。北朝鮮は中国との貿易でかなり潤っている可能性もあると思います。だからこそミサイルや核兵器などをどんどん製造できるのでしょう。
さて、そんな北朝鮮に関して、今後どういった展開が想定されるのでしょうか? 私はまず、北朝鮮から仕掛けない限り、アメリカから先に攻撃を仕掛ける可能性は低いと見ています。北朝鮮が先に仕掛けるようなことがあればアメリカが動く、というシナリオです。先日も「北朝鮮がミサイル発射に失敗した」というニュースが報じられましたが、失敗に終わったためか、アメリカは動きませんでした。また、他国とも連携し、対話で戦争を回避するような話もなされていると報じられています。
ただ、そうは言っても安心できません。北朝鮮の「自国の強さを誇示したい」という思惑はいまだ見え隠れしていますので、今後もまた何らかの事件が起こる可能性は高いと思われます。