3月決算の上場企業1332社の前期純利益総額が20兆9005億円、今期はさらに増えて史上最高となる21兆8196億円に上ると、5月12日付の日本経済新聞が報じている。上場企業全体の利益の総額が史上最高となる見込みであれば、最初の選択肢としては「市場全体に投資する」という考え方がある。
TOPIX(東証株価指数)や日経平均に連動して値動きする「インデックス型」と呼ばれる投資信託を購入する方法だ。手数料はほぼかからないため、仮に日経平均が2万円から3万円に上昇すれば、投資金額は1.5倍になる仕組みだ。マーケットバンク代表の岡山憲史氏はこう指摘する。
「日経平均が今、割安なまま放置されていることは、プロが見る指標で明らかです。日経平均の1株当たりの利益(EPS)は、5月15日時点で1329円。ここ15年で見た最高水準にあります。日経平均が直近高値の2万952円をつけた2015年6月時のEPS値は1275円ですから、まだ割高感はなく、“過小評価”なのは明らかでしょう」
※週刊ポスト2017年6月2日号