生活に苦しい中、副業でカネを稼ぐというのも選択肢に入る。今ならクラウドソーシングで「テープ起こし」や「データ入力」などの仕事も見つかる時代だ。また、ネットの普及により格段に文字や写真等の需要が高まってきたため、知り合いのツテでこうした仕事を得ることもあるだろう。しかし、「才能の有無よりも初期投資の多寡が重要なことがある」と語るのは、これまで多くのライターに様々な仕事を依頼してきたネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。同氏は「稼ぎたければカネを使え」と説く。
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この前、カメラマンに写真を撮ってもらったんですよ。写真をfirestorage(オンラインストレージ)にアップロードしてもらいました。そのURLを私はクライアントに渡したのですが、後日「最初の10枚しか解凍できなかった」と連絡がありました。もう一度ダウンロードしようにもfirestorageは期限があるため、カメラマンにもう一度送ってもらえないかとお願いしました。これって、編集者のダメダメ仕事の典型ですね。カメラマンやイラストレーターには「早めに送ってください」とか言いながら、ギリギリになるまでfirestorageからダウンロードせず、期限切れになっていて「す、すいません、もう一度アップロードしてもらえませんでしょうか……」と頼む時の申し訳なさったら。すいません、これからはすぐに開けます。
というわけで、私のクライアントもダウンロードだけはしていたものの、中身を確認することなく、ギリギリのタイミングで解凍しようとしたら最初の10枚しか見られなかった、という話です。すると、カメラマンは「実は……、安い中古PCを掴まされてすぐにぶっ壊れて、中のデータがすべて吹っ飛んでしまったのです。SDカードからもすでに削除してしまいまして……。もっとまともなPCを買うべきでした……」と恐縮していました。彼は「もっと高いPCを買います」と言ってました。