実家の片づけとは違い、簡単に捨てられないのが不動産。親が住み、自分が生まれ育った思い出の実家ならなおさらだ。しかし、放っておけば、固定資産税が上がり、維持費だけでもかなりの出費になる。
日本人の持ち家率は高く、60代以上で約8割に上る。つまり、親が高齢者住宅に引っ越したり、あるいは亡くなると、夫婦の実家と自分たちのマイホーム、合わせて3軒の家を管理することになるのだ。
処分するのが大変な上、実家が遠方でなかなか行けないなどの理由から、空き家所有者の約7割が空き家を放置しているため、全国にある空き家は、約820万戸に。これは日本の住宅の7軒に1軒に該当する(総務省2013年調べ)。
少子高齢化により、今後は家を買いたい若者がさらに減り、売りたい高齢者が増えるため、売買のバランスが崩れ、2023年には空き家率が約20%、2033年には約30%になると予測されている(野村総研調べ)。つまり、放置して時間がたてばたつほど、どんどん売れなくなるのである。