調剤薬局の一部では、クレジットカードでの支払いができるようになっており、ポイントがためられる。医療技術の進歩によって白血病やC型肝炎の特効薬が開発され、入院しないで自宅で薬を服用するだけの治療も増えている。ただしその薬代は決して安くはない。1回の自己負担額が数万円に及ぶケースもある。その支払いでポイントがためられれば、少しでも家計の足しになるだろう。
2017年から薬局やドラッグストアなどで購入した市販薬が1万2000円を超えると、確定申告で税金を取り戻せる「セルフメディケーション税制」が始まった。対象になるのは、前出の「スイッチOTC薬」で医療用成分を含んだ市販薬だ。
「制度導入を受け、薬局ではレシートに記載された商品の横に『★』などの識別マークをつけ、対象商品かどうか一目で判断できる対応をとっています」(薬剤師の水八寿裕さん、以下「」内同)
つまり、「★」マークのついたレシートを集めておけば、確定申告でお金を取り戻せる可能性があるというわけだ。たとえば、1年間に購入したスイッチOTC薬の合計が5万円なら、3万8000円をその年の所得金額から控除できる。所得税率10%の人は約3800円、20%の人だと約7600円が戻ってくるので、薬局のレシートは捨てずに保管しておこう。