2017年後半も多くの有望企業の新規上場(IPO)が予想されている。最大の注目株となるのは、物流大手の佐川急便を傘下に収める持ち株会社「SGホールディングス」で、その上場時の時価総額は3000億~4000億円規模が予想され、2017年最大のIPO案件になる見込みだ。それでは、その他にはどういった企業のIPOが有力視されているのか。投資情報サイト「IPOジャパン」編集長・西堀敬氏が解説する。
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2017年下半期にIPOが有望視される企業として、SGホールディングスに次いで注目されるのは、上場時の時価総額が1000億円規模の大型上場になると予想されるメルカリとストライプインターナショナルだろう。
メルカリは、個人間で簡単かつ安全にモノの売買ができるフリーマーケットアプリ「メルカリ」を日米で展開している。テレビCMの大量投下による認知度アップもあって業績は好調。2016年6月期決算は売上高が122億5600万円(前期比189%増)、営業利益が32億8600万円(前期は11億400万円の赤字)となり、2013年の設立から初の黒字化を果たした。アプリのダウンロード数は日米合算7500万を突破し、快進撃が続いている。上場となれば、人気化は必至と思われる。
ストライプインターナショナルは、カジュアル衣料大手で「アースミュージック&エコロジー」などを展開し、「第2のユニクロ」との呼び声も高い。2016年にクロスカンパニーから現社名に改称。社名は知らなくても、宮崎あおいや広瀬すずを起用した「アースミュージック&エコロジー」のテレビCMといえばピンとくる人は多いはずだ。2018年1月期の売上高は前期比2ケタ増の1400億円超を計画し、足元の業績も不安はない。こちらもIPOが現実になれば、人気化が予想される。