人間誰しも息抜きは必ず必要。だが、お金がかかるものはなかなか続かない。何とかあまりお金をかけずに余暇を楽しく過ごす方法はないものだろうか。30代の男性Oさんの趣味は「クライミング」だ。2020年の東京五輪では「スポーツクライミング」が種目に選ばれたが、クライミングはどのぐらいお金がかかるのだろう?
Oさんがクライミングを始めたのは10年近く前のこと。近所にクライミングジムがオープンし、軽い気持ちで覗いてみたところ、スタッフから「センスがある」とホメられたことがきっかけだったという。もっとも、後に仲良くなったスタッフから「オープンしたばかりで会員が少なかったので、誰にでも『センスがある』と言っていた」と聞かされたそうだが……。
Oさんは運動神経にはあまり自信がなかったが、痩せ型で筋力があり、クライミングにはとても向いていた。今では週2ペースでジムに通うOさんが、財布事情を明かす。
「私は、アウトドアのクライミングには行かず、クライミングジムにしか行かないので、大きな出費はジムの使用料とシューズ代だけです。ジムは月に約1万円。シューズは年に1足で2万円。その他にすべり止めのチョークやテーピングが年に1万円といったところです。
岩場に行く人は、交通費やガソリン代などがかかりますし、本当にハマっている人は海外に1~2週間行ったりしているので、そうなればいくらでもお金はかかるでしょうが、基本的に自分の身体ひとつでできますから、そんなにお金はかからないスポーツです」
自宅の部屋にはクライミングの選手のポスターを貼り、クライミングの大会のDVDを買い集めるほど、クライミング一色の生活を送るOさん。これまで友人を何人もクライミングジムに誘い、同好の士を増やすことに務めてきたが、クライミングにもっともハマりやすいのは「子ども」だそうだ。
「子どもにクライミングを体験させると、経験者の大人でも苦労するようなところをスイスイと登れてしまうことが多く、高い確率でハマります。子どもは手が短いというハンデがありますが、クライミングは基本的に身体が軽ければ軽いほど有利なスポーツなので、体重が軽い子どもにはぴったりです。ジムではロープで安全を確保していますし、下にはマットも敷いてあるので、危険性はまったくありません」
ちなみにOさんによれば、日本はクライミングの強豪国で、五輪では金メダルも期待できるのだそう。子どもに始めさせれば、五輪選手になれるかも?