2014年の日本株は一本調子で上がり続けるわかりやすい相場ではなかったが、そうした中で、大きな利益を出している凄腕のトレーダーもいる。そんな個人投資家の一人である「sounanoda」さんが、2014年のトレードを振り返る。
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私は会社員をしているので、いつもザラ場を見られるわけではなく、場中に悪材料が出たときなど一瞬一瞬の対応もできません。そこで、事前に5~10銘柄ほど仕込んでおいて、動き始めた銘柄、潮目が変わった銘柄に一気に集中投資して中長期保有するスタンスを取っています。
中長期保有で一番怖いのは倒産です。できるだけリスクを背負わないために、『会社四季報』で増益かどうか、有利子負債がどれくらいあるか、無配ではないかなどを総合的に見て、割安株を30銘柄ほどピックアップしています。
2014年の収支は約8000万円のプラスとなっていますが、実を結んだ長期投資銘柄の一つが3Dプリンタ関連のソディックです。もともとは2013年末に平均取得単価約480円で10万株ほど保有して塩漬けしていた失敗銘柄。それが、金型製作まで可能な金属3Dプリンタという画期的な商品の開発により、2014年7月から急騰しました。
最初のストップ高で、なぜ上がったのか調べたら「これは本格的な上昇だな」と思ったので、ほかの保有銘柄を外して、平均取得単価約700円、合計50万株を追加購入し、勝負をかけて一気に集中投資しました。
9月1日の株価ピーク時には運用資金は6億円くらいまでいきました。今は3分の1くらいまで減ってしまいましたが、会社に悪い材料が出たりビジネスモデルに変化がでない限り、この会社とはトコトン付き合っていくつもりです。航空機や自動車部品も3Dプリンタで製作するという話も出てきているので、軌道に乗れば株価5000円も期待できると思います。
【PROFILE】sounanodaさん:会社員。運用スタイルは中長期投資で、潮目が変わった銘柄に集中投資をするのが得意。現在、GMOクリック証券他で運用資金3億円ほど。2014年の収支は約8000万円のプラス。
※マネーポスト2015年新春号