「師走相場」で株式市場も活況が続いているが、毎年冬になるとテーマ化するのが、医療関連銘柄だ。その中でも特に注目の個別銘柄は何か。『ゼロからはじめる株式投資入門』の著者である、フィスコ・リサーチレポーターの三井智映子氏が解説する。
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エボラ出血熱などの感染症が耳目を集めているが、それでなくとも冬場はインフルエンザの流行などから医薬・医療関連が毎年テーマに浮上しているので早めに仕込む手が考えられる。
毎年冬場にテーマ化する医療関連の異色銘柄として、ナガイレーベン(東証1部・7447)をピックアップしたい。看護師、医師、患者向けなどの医療白衣に特化したメーカーで、制電・抗菌加工などで優位性を持ち、看護師向け白衣において国内シェア6割超を誇る。
これまで病院内では、スタッフが自ら医療白衣の洗濯を行なうケースが多かったが、近年は主にリースに切り替わってきている。このリース期間は通常4年であることから、4年ごとにリースの切り替え需要が発生し、同社の業績を安定的に支えている。
それもあって、業績はいたって堅調だ。2014年8月期の連結決算は売上高が162億1400万円(前期比3.8%増)、営業利益が49億2300万円(同1.0%増)で着地。2015年8月期も、5期連続の過去最高売上高と6期連続の過去最高営業利益の達成を見込む。配当性向は5割と株主還元にも積極的で、目先すぐの急騰は考え難いが、堅実な成長を背景に緩やかな株価上昇が続くと思われる。長期保有にも最適だ。
※マネーポスト2015年新春号