国立がん研究センターの推計(2015年)では、18才未満の子を持つがん患者は年間約5万6000人。子育て世代のがん患者が増えているという。そんな中、もし自分ががんになったらどうするか。
それでも「医療費だけならまかなえる」とは、取材したがんサバイバーの共通見解。問題は、再発予防やQOL維持にかかる費用と、減る世帯収入とのバランスだ。その対策を聞いた。
まず、がんには「かかるお金」と「かけるお金」があるとは、ファイナンシャルプランナー黒田尚子さん(48才)だ。
「かかるお金とは医療費のこと。がんと診断されたら、預貯金を100万円程度、普通預金などに移しておきましょう。一時金が出るがん保険などに加入しているなら保険会社で手続きします。かかる費用は、がんの種類と進行度によってケースバイケースですが、ある程度はまかなえるはずです」(黒田さん、以下「」内同)