1兆4440億円。2015年に日本で発行されたポイントの金額だ(矢野経済研究所調べ)。Tポイントに代表されるショッピングポイントは、買い物だけでなくヘアサロンやネイルサロンなど、使用できる場所も増え、私たちの生活の助けとなっている。だが、今、そのポイントが盗難の危機にさらされている。
各社がポイント情報を管理するサーバーに不正アクセスし、数百万円分ものポイントを盗み取る犯罪が多発しているのだ。元ハッカーでネットセキュリティに詳しい石川英治氏が語る。
「近年、不正に入手した他人のIDとパスワードを使って、各種ポイントが盗まれる事件が多発。この犯人はネット界で『ポイント窃盗団』と呼ばれています」
管理が面倒くさいからと、複数のポイントの管理サイトで同じIDやパスワードを使用するユーザーが多く、それらのIDやパスワードといった個人情報がリスト化されて出回っており、ネットで手軽に手に入れられてしまうと、石川氏は言う。
犯人は入手したリストのIDやパスワードをハッキングプログラムを使って、不特定多数のサイトに片っ端から入力。ログインできたアカウントから個人情報やポイントを盗み取るという仕組みである。
にわかに気になってくるのが、自分がポイントを貯めているカード会社のセキュリティ状況。そこで、Tポイント、楽天スーパーポイント、Pontaポイント、WAONポイントという主要ポイントカードについて、4社の「セキュリティ」を徹底比較した。