半導体からスマホ、テレビなど家電製品に至るまで、日本のハイテク産業の競争力が低下する中で、日本は政府として適切な産業政策が打ち出せないでいる。一方、中国では国家を挙げ新興産業の育成を進めている。
11月28日のマスコミ報道によれば、中国国務院は先日、「“インターネット+先端製造業”を発展させるための指導意見」(以下、意見)を発表した。2020年には世界同時に通信規格が5Gに切り替わろうとしている。AI(人工知能)の急速な発展も加わり、インターネットがあらゆるモノに繋がることで製品の機能が飛躍的に高まる時代が始まろうとしている。中国ではこの大変革期に、世界をリードする産業を形成しようと真剣に考えている。
意見では、3段階で発展の目標を設定している。
(1)2025年までに各地区、各産業における工業インターネット網の基礎設備を基本的に建設し、工業インターネット標識解析システムについて、健全に規模が拡大するよう推し進め、基本的に国際競争力を有したインフラ設備や産業システムを形成する。
(2)2035年までに、世界をリードする工業インターネット網インフラ設備とそのプラットフォームを完成させる。
(3)今世紀中頃までに、工業インターネットの創新発展の能力、技術産業システム、融合応用などにおいて全面的に世界最先端の水準とし、総合的な実力で世界のトップレベルに入る。