日本民営鉄道協会が昨年行った「平成29(2017)年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング」によると、迷惑行為の1位は「騒々しい会話・はしゃぎまわり等」で、以下「座席の座り方」「荷物の持ち方・置き方」「歩きながらの携帯電話・スマートフォンの操作」「乗降時のマナー」などが上位にランクイン。電車マナーに不満を抱えている人が少なくないことが分かる。
しかし一口に「電車」と言っても、短時間利用者が多く、立っている人も多い通勤・通学列車と、長時間乗車する新幹線ではマナーも異なってくるはず。特に女性にとって悩みどころなのが、新幹線内で化粧をするのはマナー違反なのかどうか、という点だ。都内在住の40代の女性・Hさんは、早朝の新幹線でこんな経験をしたことがあるという。Hさんがいう。
「その日、私は日帰りで大阪まで行かなくてはいけない用があり、朝6時台の新幹線に乗りました。その新幹線に乗るためには、自宅の最寄り駅の始発列車に乗る必要があり、少しでも多く睡眠時間を確保するため、すっぴんで自宅を出発。新幹線に乗るまではマスクをし、車内で化粧をしようと思いました。
早朝の新幹線は思いのほか混んでいて、指定席はほぼ埋まっていました。私の隣には60~70代の女性が座っていましたが、私が化粧をし始めると露骨にイヤそうな顔をし、『洗面所でやりなさい』と言われてしまいました」