2月から3月にかけて米ドル円相場はどのように推移していくと想定されるか。それを考える上で意識すべき材料について、FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが解説する。
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今回は2月から3月にかけての米ドル円相場の動き想定する上で、私が意識している2つの材料についてお伝えします。
まず1つは「レパトリエーション」です。3月に本決算を迎える日本の大企業は、その本決算に合わせて、海外で獲得した利益を日本に戻す傾向があり、それが円買い要因になり得る、ということです。
もちろん、1ドル=80円を割った円高時代を経て、今では独立採算制を採用するようになった大企業も多いので、それほど大きな円買い要因にはならないかもしれません。また、すでに資金を日本に戻し終えている企業もあるかもしれませんが、意識しておかれると良いでしょう。
そしてもう1つ、アメリカの「利上げ」も1つポイントになるでしょう。
2月、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)議長がイエレン氏からパウエル氏に代わりました。パウエル氏は基本的にイエレン氏の政策を引き継ぐものと思われ、2018年は3回もしくは4回程度の利上げが想定されていますが、「3月は約80%の確率で利上げされる」とマーケットで予想されています。