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2016年上半期の日経平均はどう動くか 5人の識者が徹底分析

米国の利上げを控えて日本株への影響も予想されているが、それでは今後、2016年上半期までの日経平均株価はどう推移するのだろうか。5人の識者に話を聞いた。

「LOVE WHISKY」の名でデイトレーダーの先駆けとして独自の投資手法を確立した、ファイトレードコーポレーション代表・石橋明佳氏は、「1月までに2万1000円の大台に乗せられるかどうかがカギになる」と予測する。

「11月の段階で、大きな抵抗帯が控えていた1万9000円処をブレイクしたことで、少なくとも2015年末までは上昇基調が期待できるでしょう。次の問題は、2015年6月高値の2万952円を更新して2万1000円の大台に乗せられるかどうか。2016年1月までに高値更新ができない場合、もみ合い相場になっていく可能性が高いのではないでしょうか」(石橋氏)

日本インタビュ新聞代表で経済評論家の犬丸正寛氏は、「追加緩和、補正予算への期待感から日本株は上昇するだろう」と語る。

「安保関連法案やTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などの課題をクリアし、安倍政権が内政に集中できる環境が整ってきました。一方、足元の景気はGDPが2四半期連続マイナスと今ひとつで、2017年4月の消費増税に向け景気を浮揚させる必要があります。追加緩和を含めた補正予算などの景気対策が早々に打ち出されることも予想されます。その期待感から、日経平均も上昇基調となるのではないでしょうか」(犬丸氏)

ラジオNIKKEI記者の和島英樹氏は、2017年4月に予定されている消費税率10%への増税を見据えた展開になるだろう、と分析している。

「2016年は翌年4月の消費増税に向けたラストスパートの年になるでしょう。2月にかけて補正予算への期待から日経平均も2万500円前後まで上昇後、2017年3月期業績予想への懐疑的な見方が出てくることも予想され、1万9000円近くまで下がり、決算発表で増益基調が確認されると再び上昇に転じると見ています。ただし、その先は消費増税を織り込むため、上昇は2016年末までと見た方がいいのではないでしょうか」(和島氏)

フィスコ・リサーチレポーターの三井智映子氏は「3月頃に1万8000円割れもあり得る」と予測する。

「米国の利上げに伴い日米の金利差拡大することで、為替が円安に進む可能性は充分あると思います。ただ、過去の例でも利上げ後の米国株は3か月ほど調整局面を迎えるケースが多い。そうしたことから、日経平均が円安局面の恩恵をストレートに享受するのは難しいのではないでしょうか。2016年に入ると調整局面を迎え、3月頃には1万8000円を割る展開も想定されます」(三井氏)

投資情報サイト「東京IPO」元編集長の西堀敬氏も、三井氏と同様に、米国の利上げは日本株を押し下げる要因となる、と分析している。

「米国の利上げに伴う調整で、2月初め頃までには1万8000円程度までの下落が考えられます。ただし、利上げ実施後は日銀の追加金融緩和への期待が高まるため、5月には2万円程度まで戻すのではないでしょうか。その後は再び下降局面に入るのではないか、と見ています」(西堀氏)

※マネーポスト2016年新春号

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