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仮想通貨が「金商法」適用となれば市場はどう変化するか

仮想通貨に「金商法」が適用されたら市場はどう変化するか

 2017年4月1日に施行された「改正資金決済法」(「仮想通貨法」とも呼ばれる)により、それまで法律上、その存在があやふやだった仮想通貨は「決済通貨の一つ」として認められた。将来的には、国内で金融商品取引法(金商法)の適用を受ける可能性も浮上している。仮想通貨が金商法適用となれば、何が起こるのか。『ビットコイン相場の読み方』などの著書があるビットコインアナリストの田代昌之氏(フィスコデジタルアセットグループ代表取締役)は、次のように指摘する。

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 仮想通貨が金商法の適用になるということは、すなわちビットコインなど仮想通貨が金融商品として認められることに他ならない。そのため、金融機関でビットコイン派生商品の取り扱いが可能になり、ETF(上場投資信託)などさまざまな金融商品が新たに誕生することが予想される。

 そうなれば、仮想通貨はリスクが高いと考えていた個人投資家の参入拡大が確実視される。証券会社もビットコインを活用した金融商品を積極的に販売するようになり、ビットコイン市場への資金流入が大きく拡大するはずだ。さすがに2018年中というのは厳しいかもしれないが、近い将来に仮想通貨が金商法適用となれば、仮想通貨の世界が大きく広がるのは間違いないだろう。

 2017年12月に一部メディアが、国内でのビットコイン保有者は100万人に達したと報じた。それでも日本の人口の1%にも満たない数字ではあるが、保有する投資家の増加ペースは着実に加速している。

 一方、2017年に東京証券取引所が発表した調査結果によると、株式投資をしている人の数はのべ4967万人となっている。1人平均3~4の証券口座を保有していると考えれば、実質は1200万人から1600万人という計算になる。今後、もし株式投資家の割合と同じだけの仮想通貨投資家が誕生するとなれば、少なくとも約1200万人という数字となる。

 もちろん、長い株式市場の歴史を考えれば、まだ10年ほどしか歴史がないビットコインなど仮想通貨の投資家が、株式投資家と肩を並べるのは現実的ではないとの指摘もあると思う。だが、既存の投資商品とは比較にならないスピードで進化する仮想通貨市場を考えると、遠くないうちに仮想通貨を保有する人が「人口の10%(1200万人)」に達することは決して夢物語ではないと考えている。

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