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女性活用、逆求人、1日で内定……新卒採用「売り手市場」の新潮流

新卒採用「売り手市場」の新潮流とは?(常見陽平氏)

 今年も大学生の就職活動が開始した。現在の中高年世代にとっては「リクルートブックが送られてきて興味がある会社にハガキを書いた」「男女雇用機会均等法以前は女性の採用が極端に少なかった」などの経験があるかもしれないが、昨今はネットでのエントリーが当たり前。性別や学校名を聞かないことなども普通になっている。今年は「売り手市場」と言われるが、そんな時代の就職活動の新潮流を千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平氏に聞いた。

――過去の就活のトレンドと最近の違いはなんでしょうか。

常見:ここ4年ぐらいの話で、女性の採用に力を入れています。女性活躍推進法の流れもあるため、総合職で女性を採ろうとする動きが目立っています。

――えっ? 「総合職」「一般職」という枠ってまだあったんですか!

常見:その枠の存在を明確に言わずとも、なんとなく女性と男性で仕事を分けている会社もそれなりに存在するんですよ。たとえば、女性は営業職に配属しない会社などですね。それがこの4年ほど、女性の総合職採用が強化されています。これまでは地方国立大学やMARCH、日東駒専クラスの大学から女性の総合職を採っていなかった企業が、アプローチをするようになりました。変化という意味では「女子学生の採用はずっとやっていたが、総合職としての採用はしていなかった」から「総合職としての女子学生を積極的に採用している」というのが変化といえるでしょう。

――採用活動は従業員にとって負担が大きいためAI(人工知能)を導入し、合理化すべきだ、という意見も聞かれるようですが、「AI選考」の現状はいかがでしょうか。

常見:ニュースでは話題になりますが、まだこれからですね。ソフトバンクやリクルートがエントリーシートのチェックをAIで行うことが話題になりました。人間が読むかAIが読むかは様々な面で踏み絵となる議論ですが、僕は肯定派です。というのも、AIを導入していれば少なくとも「ちゃんと読んでくれる」ということになるからです。

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