3月1日、トランプ大統領が、鉄鋼、アルミに追加関税をかけると言い始めて以来、米中貿易紛争が相場の大きなテーマとなってきたが、そろそろ落としどころが見えてきたようだ。悪材料としては陳腐化しそうになってきた。トランプ大統領は8日(日)、ツイッターにおいて突如、態度を軟化させた。中国本土の複数のメディアがすぐさまそのことを報道している。内容は以下の通り。
「習近平主席と私は、貿易論争で何が起ころうとも、ずっと友人であり続けるだろう。中国は貿易障壁を引き下げるだろう。なぜなら、それがすべき正しいことだからだ。税は互恵的なものとなり、知的所有権はうまく話し合いが付くだろう。両国に偉大な未来がありますように!」
3月23日、アメリカは、鉄鋼、アルミの輸入に対して追加関税措置を実施。4月2日、中国は、アメリカから輸入されるフルーツ、ナッツ類・乾燥フルーツ、ワイン、変性アルコール、西洋ニンジン、シームレスパイプ、豚肉・加工品、アルミ廃棄物に追加関税措置を実施した。
4月3日、アメリカは、航空・衛星、情報・通信技術、ロボット・機械などを中心に昨年実績で合計500億ドル程度の輸入金額となる約1300件について、追加関税をかける案を発表。4月4日、中国はアメリカ原産の大豆、自動車、化学工業品など14種類106項目に渡る商品に対して25%の関税を課す案を発表。こちらも輸入実績は500億ドル程度である。
さらに4月6日、トランプ大統領は「中国による不公正な報復措置を踏まえて、私はアメリカ通商代表部に対し、通商法301条に基づいた1000億ドルの追加関税が適切であるかどうか考慮し、そうであるとすれば、この関税を課す製品を特定するよう指示した」とする声明を発表した。これに対して、商務部も4月6日、高峰報道官は「もし、アメリカが中国や国際社会が反対するのを顧みず、単独主義や保護貿易主義といった行為を堅持するならば、中国側は最後まで付き合う。いかなる代償も惜しまず、必ず反撃を行う。新しい総合的な対応措置を取り、国家や人民の利益を守り抜く」と発言した。