女性同士のマウンティングは、ハイクラスになっても繰り広げられている。高収入世帯が数多く暮らす港区麻布界隈に住む「麻布妻」たちの実態を知ると、それがはっきりと浮かび上がってくる。だが、明らかにランクが違う女性を目の前にすると、異なる状況が生まれるようだ。夫は外資系金融勤務で年収数千万円、1歳の子供を持つアラサー美人主婦ライターで「麻布妻」の1人である高木希美氏がリポートする。
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私と同じマンションに住み、うちと同じくらいの小さな子供がいて、やはり同じ「外資系金融夫」を持つ晴香さん。私に対しては「このコート、買える?」「うちの旦那くん、慶應のトップクラスだから」などと繰り返しマウンティングをしている女性ですが、自分より明らかに「格上」と見ると、態度が豹変するようです。
近所に住む、由梨さんというママが企画して、彼女の自宅でランチをしようということになりました。名店の寿司職人を呼んで、お昼から白ワインを飲もうという会です。
参加者は、主催者の由梨さんに、晴香さんと私、それに幸子さんの4人です。晴香さんと幸子さんは、以前にも、
晴香:うちの旦那くんって、慶應をトップクラスで出てるんですよ。格が違うと思うんです。
幸子:晴香さんは大学どこなの? 慶應?
晴香:私は高卒なんですけどー。旦那くんは本当凄いから。娘は旦那の血をひいてるし。
幸子:てっきり晴香さんも慶應なのかと思ったんだけど。夫婦で格が違うとうまくいくってこと?
──というマウンティング合戦を繰り広げたことがあります。またこの2人のバトルか…と思ったら、違う展開になりました。