これまで郊外を中心に出店していたファッションセンターしまむら(以下、しまむら)が、都心の繁華街への出展を検討しているという。さらに、ネット通販サービスへの参入も明らかとなっており、これまでとは異なる客層の開拓に力を注いでいることが分かる。
今後は、都心を舞台に、しまむらとユニクロやGUが低価格帯ファストファッションの覇権をめぐる戦いを繰り広げることが予想されるが、それらのブランドには、どんな特色があるのだろうか。
ユニクロは、シンプルなデザインのアイテムが基本となっており、流行を抑えたアイテムも多い。また、映画やキャラクターとのコラボTシャツなども定期的に販売される。そのユニクロと同じく、ファーストリテイリングの子会社となるのがGU。ユニクロよりも低価格なのが大きな特徴で、ユニクロに比べると商品のバリエーションは少ない。一方、しまむらはシンプルな定番アイテムだけでなく、特に婦人服では個性的なデザインの洋服も取り揃えているのが大きな特徴だ。
それぞれ扱っているアイテムが異なるので、一概に比較することは難しいが、ここではあえて、同様の定番アイテムでその価格を比較してみたい。
今回比較するのは、メンズ向けのクルーネック半袖Tシャツ。柄は無地で、カラーは白のもの。
まずはユニクロ。こちらは半袖クルーネックのTシャツだけで、『ドライカラークルーネックT』、『スピーマコットンクルーネックT』、『ドライEXクルーネックT』など、素材が異なる様々な種類のTシャツがラインナップされている。その中で最も安いのは『ドライカラークルーネックT』の590円(税別、以下同)だ。また、“インナー”という扱いではあるが、『コットンフライスクルーネックT』は3枚組で990円、1枚あたり330円となっている。