株主優待を手に入れるためには、権利確定日に株主になっていることが最低条件。特に9月末には、多くの企業の権利確定日が集中している。では、どんな優待銘柄がお得なのか。経済アナリスト・森永卓郎氏が、外食業界や食品業界などの「食べ物系」株主優待の注目銘柄を紹介する。
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外食業界の株主優待は各店舗で飲食の支払いに使える優待券がもらえるケースが多いのが特徴といえます。
例えば、焼肉チェーンを展開する安楽亭(東証2部・7562)は、単元株(1000株)保有で半期毎に1万3000円相当の優待食事券と20%割引券6枚がもらえます。配当はありませんが、優待食事券だけで利回りは6%超の高さです。
長崎ちゃんぽん専門店などを展開するリンガーハット(東証1部・8200)は、半期毎に1080円相当の食事優待券がもらえます。リンガーハットではすべて国産の野菜を使用しており、輸入食材の危険性が指摘される中、安心感があります。
持ち帰り寿しチェーンを展開する小僧寿し(ジャスダック・9973)は、親会社が頻繁に変わり、しかも再建途上にあるという懸念はありますが、再建がうまく軌道に乗れば株価的にも妙味がありそうで、あえて勝負をかける手もあると見ています。単元株(100株)投資に必要な金額は、今なら1万5000円以下。それで半期毎に1000円相当の優待割引券がもらえるわけですから、優待利回りは非常に高くなっています。
他にも、サッポロホールディングスは、「ヱビスビール」や「サッポロ生ビール黒ラベル」などの詰め合わせセットが自宅に届くので、ビール好きの人には利益実感が大きいはずです。
※マネーポスト2014年秋号