約100年前に書かれた世界的名著『バビロンの大富豪』(ジョージ・S・クレイソン著)がいまなお注目されているのは、時代が変わっても通用する金言に満ちているからだ。その根幹をなす基本法則が、バビロン一の大富豪アルカドが説く「7つの極意」である。同書の解説本『大富豪が教える成功法則』の監修者でもある、ファイナンシャル・プランナーの藤川太氏(家計の見直し相談センター・代表)が、その中身を解説する。
* * *
役所で働く一市民だったアルカドは大富豪となり、バビロンの人々に富を築くための知恵を広く授けるよう依頼されました。集まった100人を前にアルカドが説いたのが、以下の「7つの極意」でした。
【1】まずは財布を太らせる。
【2】出費・支出を管理し、予算を立てる。
【3】貯めた資金を寝かさず、増やしていく。
【4】財産を損失から守る。
【5】自分の住まいを持って、有益な投資対象とする。
【6】将来の収入(源)を確保・準備する。
【7】自分の能力・スキルを高め、もっと稼げるようにする。
この中からいくつかを解説すると、まず【1】については「収入の1割を貯蓄に回す」、次に【2】は一言でいえば「貯蓄に回した残りで生活するための節約術」です。この2つを着実に実践していけば、お金を貯める仕組みが構築されます。