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パレスチナ自治区の衝突で死者多数 為替市場が無反応の恐ろしさ

米国大使館の移転に際する衝突で、パレスチナ自治区では多数の死者が出た(Getty Images)

 5月14日(月)、米国は、イスラエルの建国70年に合わせて在イスラエル大使館を商業都市テルアビブからエルサレムに移転し、開設式典を行った。サリバン米国務副長官、トランプ大統領の長女イバンカ大統領補佐官、そしてその夫であるクシュナー大統領上級顧問らが出席した。トランプ大統領は出席をしていないが、ビデオ演説を行い、祝辞を述べた。

 その一方で、米国大使館移転に合わせ、パレスチナ自治区ガザ地区では大規模なデモが行われた。そして、パレスチナ自治区ガザ地区では、イスラエル米国大使館のエルサレム移転に抗議するデモ隊とイスラエル軍が衝突した。ガザの保健当局によると、この衝突による死者数は58人、負傷者数は約2700人と発表されている。

 通常ならば、外国為替市場では、「ドル売り」に反応しても良さそうだ、と考える。しかし、この日(14日)の外国為替市場は、特段の反応も無くこのニュース(事件)を無視した格好だ。

 こういった無反応が一番恐ろしい、と考えている。世界中の外国為替市場の参加者の神経が、麻痺をしているのではないか、と危惧するからだ。

 過去に大規模なテロ事件が起こった際には、外国為替市場は大きく反応している。セプテンバー・イレブン(2001年9月11日の米国同時多発テロ事件)の時は、外国為替市場は大きく反応し過ぎて、事実上の閉鎖状態になった。

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