欧州危機や中国の景気減速で先行き不透明な中、着実な景気回復を果たしているのが米国だ。ネット証券を利用すれば、世界最強の株式市場に簡単に投資ができる。
利上げ後の株安が米国株購入のチャンス?
8月のチャイナ・ショック以降、世界中で大荒れ相場が続いている。リスクが高まっているのは確かだが、値動きが大きいときは、大きな利益を狙うチャンスともいえるだろう。
その中でも、米国株は狙い目だ。利上げの時期はいまだはっきりしないが、近い将来、実行されることは確か。米国の利上げは、ドル高につながり、米国企業の業績圧迫につながる。結果、利上げ直後は、株安が予測される。
しかし、これは一時的なものではないだろうか。米国経済は着実に回復しているから、いずれ株価は戻るとも考えられる。であれば、利上げ後の株安は絶好の買い場となるというわけだ。
米国株に直接投資するのは、少々ハードルが高い気がするが、ネット証券では、日本株とほぼ変わらない手続きで、取引が可能なところがある。代表的なのはマネックス証券、SBI証券、楽天証券の3社だ。日本株の口座があれば、簡単に米国株取引口座を開設できる。
売買手数料は取引金額によって異なる
米国株の取引で最も注意しなければいけないのは売買手数料だ。ネット証券の手数料競争で、日本株はいまや数百円の売買手数料で取引が可能になっているが、米国株となると、そうはいかない。一時に比べれば、安くはなってきているとはいうものの、少額の取引の場合には、手数料率が割高になるケースもある。
SBI証券、楽天証券の手数料は1注文当たり25米ドル。取引数量が1000株までは同じ手数料なので、取引金額が100万円でも10万円でも手数料は25ドルだ。これを手数料率に換算してみると、取引金額が100万円なら0・31%(1ドル=125円換算)だが、取引金額が10万円なら3・13%(同)となる。
一方でマネックス証券の場合は、手数料率は約定代金の0・45%。最低手数料は5ドルだ。取引金額が10万円なら手数料は5ドルで手数料率は0・63%(同)と、他の2社よりも大幅に安くなる。取引金額が100万円になれば、手数料は20ドルになり、手数料率は0・25%。
よって少額取引が多いのであれば、手数料面でマネックス証券が有利ということになる。取引金額が多くなれば、手数料率の差は縮まるので、あまり意識する必要はないかもしれない。