投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が6月25日~6月29日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円は上げ渋る展開か。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続の方針を背景に、ドル選好地合いは継続するとみられる。しかしながら、米国と中国の貿易戦争は激しさを増すとの懸念は払しょくされていないため、市場センチメントの改善を見極めつつリスク選好的なドル買いはやや抑制される見通し。
パウエルFRB議長は講演で、米景気拡大基調が続くなか、緩やかな利上げの必要性を強調した。欧州中央銀行(ECB)が利上げを開始する時期は来年夏以降になるとみられており、ドルに資金が集まりやすい状況になると思われる。
今週発表予定の米6月消費者信頼感指数や1-3月期米国内総生産(GDP)確報値が市場予想と一致すれば、FRBの利上げ継続方針を後押しする材料となり、株高を通じてドル買いが入りやすいだろう。
一方で、ドラギECB総裁など金融当局者からハト派寄りの見解が相次いでいる。利上げ時期は2019年夏以降との観測で、ユーロは引き続き売られやすい。目先的には自律反発的な値動きも予想されるが、ECBは利上げを急がない方針を堅持するとみられており、ユーロ買い・米ドル売りが大きく広がる状況ではないとみられる。
【米6月消費者信頼感指数】(26日発表予定)
26日発表の米CB6月消費者信頼感指数は127.5と、前月からやや低下する見込み。2月の130.0(修正後)には及ばないものの、足元の消費者信頼感は高水準を保っており、消費拡大基調の維持が株高を通じてドル買いを誘発するだろう。
【米1-3月期国内総生産(GDP)確報値】(28日発表予定)
28日発表の1-3月期国内総生産(GDP)確定値は、改定値(同+2.2%)から横ばいの見通しだが、上方修正された場合、利上げ継続観測を後押しすることになり、ドル買い要因となりそうだ。