日本の2大都市である東京と大阪を結ぶ代表的な交通機関と言えば、東海道新幹線か飛行機だが、ずばりどちらが便利なのか? 両者を比較してみよう。
乗っている時間は飛行機>新幹線だが…
まず時間を比較すると、新幹線の東京駅→新大阪駅はおよそ2時間半。飛行機は、羽田→伊丹が約1時間、伊丹→羽田が1時間10分程度で、飛行機の方が早い。ただし、新幹線なら発車ベルが鳴っていても車両に乗り込むことができるが、飛行機の場合はそうはいかない。JALの国内線の場合、出発保安検査場に15分前に、搭乗口に10分前に着いていないといけない。飛行場内の広さも考えると、最低でもフライトの30分前に着いていなくてはいけないので、両者の差はぐっと縮まる。
さらに起点となる羽田空港までは、東京駅から電車で約40分かかるうえ、新宿や渋谷などからはアクセスがさらに悪くなる。また、到着する伊丹も大阪市内から離れているので、起点と目的地をどこに設定するかによって、時間の比較は大きく異なってくる。仮に東京駅→大阪駅とした場合、時間では新幹線が2時間半、飛行機が3時間半~4時間程度で、完全に新幹線の方が早いが、蒲田や川崎あたりから豊中、池田、宝塚方面に行くなら、飛行機の方が早いだろう。
費用は飛行機に軍配か?
費用はどうか? 新幹線は「のぞみ」の自由席で片道1万3620円。金券ショップで買えば、1000円程度は安くなるだろう。費用を抑えるためには、「こだま」を利用する「ぷらっとこだま」という切符があり、1万500円で大阪まで行けるが、こちらを使うと片道4時間弱かかるので、対飛行機で早さのアドバンテージはなくなる。
飛行機の場合、正規で買えば2万5000円前後かかるが、早めに購入すればぐっと安くなるのが大きな魅力だ。羽田~伊丹間のJALおよびANAの場合、数日前に購入すれば、1万1000円程度でチケットを購入することができ、新幹線より安く移動できる。
ここで注意したいのが、出発地および到着地だ。飛行機のチケットの検索サイトで「東京」や「大阪」で検索すると、検索結果に「成田空港」や「関西国際空港」発着の便もヒットしてしまうことがある。成田と関空を結ぶLCCの便には5000円を割るチケットもあるが、都内から成田は1時間以上、関空から大阪市内も1時間以上はかかるので要注意。移動代も1000円程度かかる。ただし船橋や千葉あたりから大阪南部に行きたいなら、格安のLCCを使わない手はないだろう。