戸松信博の明日の爆騰株を探せ!

資生堂(4911):事業改革による高成長への高い期待

資生堂(4911):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 世界に誇る、化粧品メーカー。国内トップで世界でも第5位のシェアを獲得しているグローバル企業です。

 大正時代に作り上げた小売契約販売システムによって価格競争に巻き込まれず高成長を遂げたものの、高度経済成長期以降は需要減に苦しみ、仕入れを促すための新ブランド立上げを乱発してきた同社。結果的にブランドが希薄化し、強いブランドのない化粧品メーカーとして国内売上の減少が続いていました。この状況から脱するべく、同社はブランド数の整理をはじめ、エリクシールやSHISEIDOといった主力ブランドの強化を推し進めました。さらに、効果的なマーケティング戦略が実を結び、創業140余年で初めて売上高1兆円を記録するまでに回復を遂げました。

注目ポイント

 マーケティング戦略は、高価格帯化粧品の強化と、インバウンド需要の取り込みに主眼を置いたもので、二つの戦略が相まって素晴らしい結果を生み出しました。驚きの業績急回復を見せたことは、ニュースでも報じられ、株価も急騰し、10年来の高値を付けるに至りました。インバウンド需要に加え、EC売上や本土売上も取り込める、そういう構造になりつつあり、今後も高い成長が見込まれます。また、業績の足かせとなってきた米国ベアエッセンシャル社の事業改革もおおむね完了していることから、今後、業績の下振れリスクの薄いなかで、成長路線を辿ることが期待できると思います。

 株価は高く、割安感はありませんが、日本を代表する高成長企業ということで、長期目線でロックオンしておきたいと思います。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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