今年6月、シダックスがカラオケ事業を運営する子会社「シダックス・コミュニティー」の株式を「カラオケ館」を運営するするB&Vに売却。事実上カラオケ事業から撤退したことが話題となっている。
「シダックスのカラオケ事業は“レストランカラオケ”と銘打っており、郊外の幹線道路沿いの店舗が多く、グループでの利用とカラオケルーム内での食事をメインとしたものとなっていました。しかし、ここ最近は“1人カラオケ”(ヒトカラ)需要が高まり、大きな部屋や豪華な食事は消費者のニーズからはマッチしないものとなってきた。そうした背景もあって、シダックスはカラオケ事業で収益を上げることができなくなりました」(経済ジャーナリスト)
大手カラオケチェーンの凋落の一因となり、カラオケ業界全体に影響を与える“ヒトカラ”とは、まさに1人でカラオケを楽しむこと。頻繁に1人カラオケに行くという20代の女性・Aさんは、こう話す。
「ストレス解消で、ヒトカラに行きます。お酒もそんなに飲めないし、スポーツも苦手なので、大声で歌うくらいでしかストレスを発散できないんです。仕事でイヤなことがあったときなどは、仕事帰りにそのままヒトカラに行って1時間くらい歌いまくります」
カラオケボックスの料金は店舗や地域によって様々だが、Aさんがよく行くという都内の「カラオケ館」は、平日(月~木)19時~5時の間であれば1ドリンク制で1人30分440円(税別、以下同)、会員なら330円だ。ドリンクを含めて1000円もあれば、1時間楽しめる計算になる。
「ストレス発散としてなら、飲みに行ったりボウリングをしたりするより断然安上がりだと思います」(Aさん)