「丼もの」といえば、牛丼、カツ丼、天丼などが定番だが、それらとは一線を画する“ガッツリさ”で人気となっているチェーン店が「伝説のすた丼屋」だ。外食チェーンに詳しいフリーライターの小浦大生氏が説明する。
「東京都国立市にあったラーメン店『サッポロラーメン』で提供されていた『すた丼』が発祥といわれています。2004年あたりから『伝説のすた丼屋』として、チェーン展開を始め、現在では70店舗以上が営業中。運営会社のアントワークスは、『伝説のすた丼屋』のほかに、ステーキチェーンの『デンバープレミアム』、『伝説のステーキ屋』なども展開しています」
伝説のすた丼屋のメインメニューである「すた丼」(630円、税込み、以下同)は、秘伝のニンニク醤油ダレで炒めた豚肉がたっぷり乗った丼料理。そのボリュームがとにかくすごい。
「ごはんの量は並盛でもお茶碗3杯分くらい。初めては食べる人は、あまりの量の多さに驚くと思いますが、これで630円なら確かに安いといえます。
そんなボリュームであるがゆえに、利用客はやはり若い男性客が多く、学生やサラリーマンが中心ですが、店舗の立地によってはファミリー層も。ちなみに小盛りの『ミニ』もあって、こちらは100円引きですが、それでもほかのチェーン店の丼大盛りくらいはあると思います」(小浦氏)
伝説のすた丼屋では「すた丼」以外のメニューも人気だ。生姜醤油ダレで炒めた豚肉が乗った「生姜丼」(630円)、塩ダレの仕上げた豚肉にとろろが乗った「塩すた丼」(750円)、さらには「すたみなカレー」(690円)、「醤油らーめん」(590円)、「油そば」(630円)といったメニューも提供されている。週に1回は伝説のすた丼屋に行くという40代の男性Aさんはこう話す。
「仕事帰り、お腹を空かせた状態ですた丼を食べるのが、最高の楽しみ。よく食べるのは『油そばセット』(990円)です。量でいうと、おそらく普通の定食の2倍くらいあると思います。ビールを飲みながら、その油そばセットをゆっくり堪能。途中でテーブルに置いてあるおろしにんにくやラー油を入れて、味を変えながら食べるのは、至高の時間です」