SNSの発達は、企業の広報の在り方も変えた。有楽製菓の人気商品を冠した『ブラックサンダーさん』の名前でツイッターを運営し、2万人以上のフォロワーを持つ同社のSNS担当が言う。
「リアルの広告との大きな違いは、出したものに対してさまざまなご意見をいただけること、またそれらに対して弊社も回答してコミュニケーションを取れることだと思います」
同社が“ネットの強み”を痛感したのは、2018年2月。
大手チョコレートメーカー『ゴディバ』が新聞の一面に「日本は、義理チョコをやめよう。」というキャッチコピーが入った広告を掲載。「一目で義理とわかるチョコ」というキャッチコピーを打っていた有楽製菓は、ツイッターに次のような投稿をしたのだ。
《とある投稿が話題のようですね よそはよそ、うちはうち。みんなちがってみんないい。ということで有楽製菓は引き続き『日頃の感謝を伝えるきっかけ』として義理チョコ文化を応援いたします》
この投稿は大きく拡散され、メディアでも大きく取り上げられた。
「この時期、ツイッターのフォロワー数は2倍になり、ネットの拡散力の大きさを実感した。その後もキャンペーンの当選者に賞品をお届けする様子をツイッターで実況したり、LINEスタンプの案を募ったりと、ファンの皆様と一緒にブラックサンダーの世界観をつくって行けるのは弊社としても楽しく、幸せなことだと思います」(SNS担当)
※女性セブン2018年8月2日号