事件やトラブルに巻き込まれた時、相手との交渉や警察への相談の際、「そんなことはやっていない」「ウソだ」「証拠はあるのか」。往々にして開き直りや頬かぶり、あるいは門前払いに悔しい思いをする。
そんなことにならないために、正当な防衛行為として録音の重要性がましている。ここでは、被害のケース別に、録音の正しいやり方を解説しよう。
【詐欺】「録音する」と相手に伝えるだけで妨げることも
振り込め詐欺の証拠を録るには、市販の電話録音用マイクや、振り込め詐欺対策用自動通話録音機などを使おう。「難しそうな内容だから録音しますね」などと、通話内容を録音することを伝えるのも手。元警察官で現在は危機管理コンサルタントの佐々木保博さんが言う。
「録音されるとわかれば、加害者はたいてい電話を切ります。それで被害を防げた例は多いんです」
*おすすめの録音方法:ICレコーダー(別途、電話録音用マイクも必要)
【お金の貸し借り】借用書を交わしづらい時は、金額や名前を入れて録音を
借用書を交わすことがためらわれる相手にお金を貸す場合、話し合いの最初から最後まで録音をし続け、日付や相手の名前、貸した金額などを会話に入れておくと、支払い請求の裁判になった場合、有利になる。レイ法律事務所の弁護士・松下真由美さんはこう語る。
「さらに、相手との約束を記した手帳や会った店のレシートがあると、信憑性が高まります」
*おすすめの録音方法:ICレコーダー、スマホ(スマホアプリの録音機能を活用)