9月10日の上海総合指数終値は2669.48ポイントで前営業日比1.2%安。8月17日以来の安値を記録した。証券、電子部品、通信機器などの下げ幅が大きく、とりわけアップル関連の下げが目立った。
アメリカは6日まで、2000億ドルの中国からの輸入品に対して追加課税を徴収する件で意見徴収を行ったが、アップルはその期間中、アメリカ通商代表部(USTR)に書面を提出している。それは、「貿易戦争によって引き起こされる関税コストは消費者に転嫁される。アップルウォッチ、エアポッドなどの価格は高くなるだろう」といった内容の抗議文であった(9日、ウォールストリートジャーナルなど)。
インテルもアップルの抗議に賛同しており、「中国の関税措置はアメリカ企業にネガティブな影響をもたらす。サプライチェーンにおいて、中国の製造業に依存しているPC、スマホメーカーは特に大きな影響を受ける」などといった抗議文をUSTRに提出している(9日、ブルームバーグなど)。
トランプ大統領とシリコンバレーのハイテク企業との軋轢は日増しに高まっている。そうした中でトランプ大統領は8日、アップルに対して、「関税をゼロにし、租税優遇措置を受ける簡単な方法がある。中国の代わりにアメリカで生産すればよい。今すぐ新しい工場の建設を始めるべきだ」とツイートしている。これが中国本土のアップル関連銘柄下落の要因となっている。
はたしてアップルはトランプ大統領の言葉通り、アメリカに生産工場を持つことがあるだろうか?