社会のいたるところに、あらかじめ定められた「数字」がある。普段は“前提”として気にもとめないが、その数字を少し変えてみると──実は国のあり方を大きく変える“パワー”が生まれるかもしれない。例えば、宝くじの当せん金額を見直すとどうなるか。
8月中旬、昨年度の宝くじの売り上げが20年ぶりに8000億円を割り込んだことが報じられ話題を呼んだ。森永卓郎氏は“もっと夢のある世の中”にするためにこんな提言をする。
「ジャンボで1等・前後賞合わせて10億円とかケチなことを言わず、バーンと100億円にしてみたらどうかな。昨年の年末ジャンボで1等・前後賞合わせて10億円が25本(総額250億円)なので、販売価格を高くしなくても、1等100億円を2本は作れる。宝くじは『当せん金付証票法』で当せん金の上限が定められていますが、法改正ができれば、宝くじを購入したいと思うファンは増えるはず」
100億円なんて現実的じゃない、と思うかもしれないが、海外ではそのくらいの高額当せんも存在する。
「10枚買えば絶対もらえる300円なんてシブいのはやめて、10万円や100万円の賞を多く作る。当たれば100億円か、はたまた10万円か。いずれにせよ、夢はジャンボに膨らみます。ただ、人間はケタ違いのお金を手にするとダメになりますから、当せん後に増える親戚や友人に気を付けないと(笑い)」(同前)
※週刊ポスト2018年9月21・28日号