現役時代の金銭感覚で老後の年金生活に入ると、収入が少ない分、あっという間に赤字になってしまう。とはいえ、ケチケチしすぎると、心豊かな老後は送れない。老後に削るべき予算とその方法はどんなものがあるのか。ここでは、国民健康保険と民間保険の保険料のお得な支払い方法について紹介しよう。
2年分を一括払いにすると1か月分免除
定年退職すると、厚生年金と健康保険から脱退し、新たに国民健康保険に加入することになる。妻が夫の扶養に入っている場合、夫より年下でも夫の定年と同時に扶養から抜け、国民健康保険の加入が必須になる。
そこで覚えておいてほしいのが、お得な支払い方法だ。
「国民健康保険料は、2年分をまとめて支払うと、1か月分ほど安くなる前納割引があります。保険料は地域によって異なりますが、仮に夫婦で月2万円ほど支払っているなら、約2万円が前納で浮くわけです。同様に、NHK受信料も前納割引がありますし、まとめて払えるものはできる限り前納し、少しでも出費を抑えましょう」(ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん)
定年前に、それぞれ前納分がいくらになるかを確認し、その予算を残しておくと慌てずに済む。