投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が10月22日~10月26日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円は上げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続観測が続くなか、堅調な経済指標を手がかりとしたドル買いは続く見通し。ただ、米長期金利や株価が不安定になれば、ドルの上値は重くなりそうだ。17日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、中立的な金利水準の到達時期をめぐり、慎重な意見がみられたものの、足元の景気認識や利上げ継続姿勢については基本的に一致している。26日発表の7-9月期国内総生産(GDP)が市場予想と一致すれば、12月会合での今年4回目の利上げを見込んだドル買いが多少入りそうだ。
NYダウなど株価は、高水準の米10年債利回りを嫌気して大幅安に振れるケースが増えており、株安でもドル買い・円売りが優勢となるケースもあるだろう。ただ、トランプ大統領は直近でもFRBを「脅威」とし、利上げ継続に対して不満を示している。米中間選挙に向け表現を強める可能性もあり、大統領の利上げけん制発言はドル売り材料となる可能性も残されている。また、トランプ政権と近いサウジアラビア政府が同国のジャーナリスト失踪・殺害に関与した疑惑も払拭されず、両国の関係悪化を問題視してリスク回避の円買いが広がる可能性もある。
【米・9月耐久財受注】(25日発表予定)
25日発表の米9月耐久財受注は前月比-1.0%と、前月の+4.4%を下回るものの、コア指数は同+0.0%から+0.3%に改善する見通し。製造業の強さが裏付けられれば、7-9月期国内総生産(GDP)速報値の上振れに期待が高まろう。
【米・7-9月期国内総生産(GDP)速報値】(26日発表予定)
26日発表の7-9月期国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率+3.3%と予想される。4-6月期は+4.2%と、2014年10-12月期以来の高成長となった。7-9月期の成長率はやや鈍化するものの、3%台の成長となる見通し。