10月以降、乱高下の続く日本株相場だが、「指数の値動きや消費増税など外的要因の影響を受けにくい銘柄はある」というのは、カブ知恵代表の藤井英敏氏。藤井氏は「『国策に売りなし』という相場格言があるように、国策に沿った大きなテーマを持ち、なおかつ時価総額が500億円以下などと小さな銘柄はより大きな株価上昇が期待できる」という。そんな同氏が爆騰期待の高い銘柄「ベスト10」を厳選。以下、同氏が投資妙味が高いと考える順に紹介しよう。
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【1位:and factory(マザーズ・7035)】
・マンガアプリが絶好調
スマートフォンを通じて「日常の中に&を届ける」をミッションに、スマホアプリを基礎とした事業を展開。集英社やスクウェア・エニックスといった出版社のマンガアプリを手がけるほか、インバウンドの増加に伴う宿泊領域でも「宿泊予約管理システム」や「客室タブレット」などのIoT(モノのインターネット)事業を手がける。
最大の注目ポイントは好業績だ。今期(2019年8月期)通期業績は、売上高が前期比60%増の30億7000万円、営業利益が同40%増の5億1100万円などと大幅な増収増益を予想している。新規マンガアプリの複数リリースを見込むほか、今年10月に宿泊業の経営課題解決や宿泊者の利便性向上に取り組む東京電力エナジーパートナーズとタブレット端末サービス事業における業務提携契約を締結。こうしたパートナー企業との連携強化で、東京五輪以降も見込めるインバウンド需要も取り込む公算だ。
今年9月6日に新規上場した「直近IPO」銘柄であり、10月11日の上場来安値3235円で底入れした感が強く、時価総額も170億円前後と小さいため、9月11日につけた上場後の高値5270円を上抜いてくるようだと「青天井相場」入りするため、大化けも望めるだろう。
【2位:チームスピリット(マザーズ・4397】
・「働き方改革」関連で要注目
クラウド上のサービスを通して、働く人と企業の「働き方改革」を推進する。企業向けに勤怠管理、就業管理、工数管理、経費精算、電子稟議などの従業員が日々利用するアプリケーションなどのサービスを提供。有限責任監査法人トーマツが発表した成長率ランキングで、過去3決算期の就籍(売上高)成長率152.29%を記録し、3年連続で上位50社にランクインしている。
同社が提供する社内業務システムを一元化したクラウドサービスは、働き方の見える化や生産性の向上を実現するソリューションとして高く評価されている。今期(2019年8月期)も、売上高は前期比51.7%増の18億6900万円、営業利益は同259.7%増の2億5000万円を予想するなど、引き続き急成長が見込まれている。今年8月22日上場の「直近IPO」銘柄であり、上値はまだまだ追えそうだ。