日経平均株価は10月の1か月間で約3,600円幅下落した。その後も乱高下する展開が続いているが、相場全体の大きなトレンドはどうなっているのか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、テクニカル分析をもとに想定する年末に向けての日本株の相場観をお伝えする。
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日経平均株価(くりっく株・以下同様)は10月26日に20,905円の安値をつけましたが、10月1日の高値24,576円と比べると約3,600円幅下落しています。
2018年を振り返ると、1月23日の24,238円から3月26日の20,369円まで約2ヶ月かけて大きく下落した経緯がありますが、10月はその時よりも早いスピードで下落したことになります。
この状況を見て「まだ下落トレンドは終わっていないのではないか。また再び下落するのではないか」と不安に思う方もいるかもしれませんが、私としては10月の下落は、長期的な上昇トレンドの中の調整安であり、20,905円(10月26日)の安値が、直近の底値になった可能性を考えています。
例えばテクニカル分析から言っても、日足、週足のストキャスティクス(オシレーター系のテクニカルツール)が0%の方に落ち、「売られ過ぎ」を示していました。
このようにお伝えしても単なる調整安には思えない方もいるでしょう。約3,600円下落していますので、「えっ、これだけ下落しているのに調整安ですか?」と思われるかもしれませんし、24,000円台など高値で買いポジションを持っている方の中にはすでに諦めてロスカットされてしまった方もいるかもしれません。
日経平均株価に影響を与えるNYダウが約10年間も上がりっぱなしなので、「もうそろそろ下落に転じるのではないか」と考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし私としては、日経平均株価に関して長期的な上昇の流れは崩れていないと見ています。