企業概要
企業の省エネ活動を支援する省エネ支援事業と、木質バイオマス発電事業を展開しています。もともと日本初のESCO事業会社として設立された企業ですが、現在では売上の9割近く、利益のほとんどを木質バイオマス発電事業が稼いでいます。
現在稼働している3つの既存木質バイオマス発電所の総発電出力は44500kWに及び、高度な技術力を武器に90%以上の高い稼働率を安定的に維持しています。技術力が支える高稼働率に加え、買取価格が高いB材と呼ばれる未利用木材の利用率が高いことが高い収益力に繋がっています。同社のバイオマス発電事業の営業利益率は30%を超えています。
また外部メーカーに頼らず、自社でのFIT燃料に最適な木質バイオマス発電設備の開発、施工、保守運用体制を構築できるグループの総合力もコストの削減につながっていると思われます。
注目ポイント
18/6期の業績は大幅増収増益で着地。主力の発電事業において法定点検や定期メンテナンスがあったものの、高稼働率を維持したことが好業績に繋がっています。
19/6期については、既存3発電所が安定的に高稼働率を維持しており、業績は拡大基調が保たれる見通し。中期的には来期から栃木県壬生の新発電所の稼働が予定されており、売上規模の拡大に加え、売電単価の高い未利用材の使用比率のさらなる増加が利益を押し上げると見ています。
以上から、現時点、そして中長期的にも株価には上昇の余地があると思われます(同社は11月8日に19年6月期第1四半期の決算発表を予定しています)。
【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。