投資

【ドル円週間見通し】利上げ継続期待のドル買い入りやすい展開

今週のドル円相場は底堅い展開か

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が11月12日~11月19日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は底堅い展開か。10月の米消費者物価指数(CPI)は2%台の上昇を維持するとみられており、インフレ鈍化の可能性は低いことから、利上げ継続期待のドル買いが入りやすい展開となりそうだ。ただ、1ドル=114円台は上値抵抗の水準とみられており、相応の材料が提供されない場合、ドルの大幅な上昇は期待できない。

 FRBは7-8日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り政策金利の据え置きを決めた。発表された声明では、引き続き利上げ継続に前向きな姿勢を示している。このため、目先発表される経済指標がFRBの見解に沿った内容だった場合、12月18-19日に開かれる次回会合での利上げを期待したドル買いを誘発しそうだ。

 14日発表の10月消費者物価指数(CPI)や15日発表の10月小売売上高と11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数などが有力な手掛かり材料として注目される。10月のCPIは2%台の上昇率を保っており、10月実績が市場予想を上回った場合は、金利先高観が浮上し、ドル買いが入る見通し。

 ただ、ドルは114円台の水準で何度も上昇を阻止されており、市場では上値抵抗の水準として意識されているようだ。トランプ大統領がドル高をけん制したレベルと近い水準であることから、積極的なドル買いは手控えられよう。一方、株式市場は落ち着きを取り戻しつつあるが、10月にみられた不安定な値動きが再開しないとも限らず、引き続き警戒は必要となりそうだ。

【米・10月消費者物価指数(CPI)】(14日発表予定)
 14日発表の10月CPIは前年比+2.5%と、前月の+2.3%を上回る見通し。コア指数は前年比+2.2%と予想される。インフレ率は2%台で推移しており、ただちに鈍化する可能性は低いと予想されていることから、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続方針を支援する材料となりそうだ。

【米・11月フィラデルフィア連銀景況調査】(15日発表予定)
 15日発表の米11月フィラデルフィア連銀製造業景況調査(景気動向指数)は20.9と、10月の22.2からはやや鈍化する見通し。ただ、高水準での推移が続き景気拡大基調の継続が確認されれば、株高を通じてドル買いに振れそうだ。

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