記念の旅行はもちろん、家族旅行や帰省などでも、まとまった出費となる旅行代。どうせかかる費用なら、賢く準備したい。3年後に銀婚式を迎える神奈川県の主婦、森麻美さん(50才・仮名)は、記念の夫婦旅行を計画中だ。
「その頃には子供たちも社会人になっているので、夫婦だけでヨーロッパ周遊の旅に行きたいんです。旅費や現地での食事、お土産代など、2人で100万円近くかかりそうなので、コツコツ貯金を始めています。今年の冬のボーナスも合わせて、旅行資金を増やしたいのですが、銀行に預金しても金利は雀の涙ですからね…」
そんな人にぜひチェックしてほしいのが「旅行積立」だ。ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんが話す。
「旅行積立とは、航空会社や大手旅行会社などが提供しているお得な旅行資金の貯蓄サービスです。毎月コツコツ、もしくは一括でお金を払い込むと、半年から数年後に、特定の利率でボーナス(サービス額)が付いた旅行券が受け取れます。
ボーナス分は、年1.5~3%相当の利率でお金が増えるよう設定している会社が多く、一括で預けた場合、5%もの高利率の会社もあります。5%というと、メガバンクの定期預金の金利の500倍。銀行に預金するより断然お得なんです。
例えば、ANAの『ANA旅行積立プラン』の1年満期コースで、毎月4万1000円ずつ積み立てた場合、1年後には3%の利息分として約8000円が増えて、約50万円分の旅行券が手に入る計算です」
旅行券の使い道は、会社によってさまざま。どこの旅行積立を利用すればよいのか。まずは、航空会社の旅行積立プランを見てみよう。