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ラクトジャパン:輸入乳原料需要の中長期的拡大で好業績を期待

ラクトジャパン(3139):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 ラクトジャパンは国内最大規模の乳原料・チーズの輸入に強みを持つ専門商社です。その他、食肉加工品も取り扱っています。

 乳原料・チーズの輸入シェアは2016年11月期で32.5%と日本の約3分の1の輸入乳製品を同社が輸入している計算になります。チーズに限っても同社は国内シェア約2割のトップです。乳業メーカーへの乳原料の納入や飲料メーカー・菓子メーカーへの原料供給も行っています。

 同社は東食(現在は経営破綻し、米国のカーギルによって買収され、社名はカーギルジャパンにかわっています)の酪農品本部で乳製品輸入に長年関わっていたメンバーによって設立されています。東食破綻後に仕入れ先と顧客の双方の強い要望から、その道のプロフェッショナルが設立した経緯があり、非常に足腰が強い企業といえるでしょう。

注目ポイント

 ここ数年は地球温暖化効果が進み気温が上昇してきており、猛暑が続いています。さらに後継者不足で廃業する酪農家も多くなっています。酪農家は1963年には41万8000戸もありましたが、現在では1万6000戸まで減少しています。

 その一方で、乳製品の消費量は毎年1200万トンレベルの横ばいで安定的な推移となっています。当然足らない分は輸入に頼るしかありません。

 同社の強みは資本的な制約がないことで多様な輸入先を確保していることがあります。同業他社の多くは資本的な制約や地理的な問題で、豪州やニュージーランドが輸入元の大半ですが、同社は北欧やカナダ南米など25か国から調達しています。

 輸入乳原料の需要増という追い風の中で、同社の乳原料・チーズ輸入取り扱い量は2006年11月期の7.7万トンから2017年11月期には2.2倍となる17.3万トンまで大きく増えており、今後も期待出来ると考えます。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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