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原油価格が歴史的な安値を付ける理由を専門家解説

 株価急落局面でもソニーやホンダ、トヨタといった日本企業の底堅さに揺るぎはないないが、為替は海外の金融政策や国際情勢に振り回されるリスクがつきまとう。そのリスクヘッジとして最適なのが「コモディティ(商品)投信」だという。金属、エネルギー、穀物などの商品の価格や指数に連動する投資信託だ。

 コモディティ投信への分散投資を推奨するのが、ファイナンシャルリサーチ社の深野康彦代表だ。

「商品相場は基本的にドル建てです。日本株だけを買っていると円に資産が集中してしまい、為替変動に対応できないので、分散投資の対象としては商品相場が適しています」

 初心者はどんな商品を選べば良いのか。

「金とプラチナ、そして原油です。これ以外は素人では値動きを掴むのが難しい。例えば穀物の場合、毎日が気象情報との睨めっこになってしまい、株式市場で個別の銘柄を選ぶよりはるかに複雑な判断が求められるからです」(同前)

 対象選定で間違えなければ、投信は証券会社から買え、基本的に株式と同じような感覚で売買できる。

 原油に関しては、歴史的な安値が続いている。その理由を深野氏はこう解説する。

「いま世界的な原油安なのは、機関投資家やヘッジファンドが『売り』に走っている局面だからです。高値で売るポジションから入り、安くなったところで買い戻すという『空売り』です。彼らは、そのうちに利益を確定するため買い戻す動きになり、値動きが変わる時期がくる。安値圏のうちに買っておくと、利益が期待できます」

※週刊ポスト2016年2月12日号

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