「株式投資は企業を応援して共に成長すること」、「信頼、価格、ツールに優れる証券会社をパートナーにすれば、銘柄選びも売買タイミングの把握も安心」と今まで習った総仕上げに、春から始めるポイントを伺います!
東京・銀座にある岡三オンライン証券を訪れるのも、もう4回目です。いよいよレッスンの総仕上げなので、頭の中でおさらいをしながら、疑問点を整理。
気がつけば新年度ですし、この春から思いきって株主デビューしてみたら、これからどうなっていくのでしょう? そんな気になるところを投資相談のプロ、池田社長に伺ってみようと思います。
「松井さん、今日は相場が動いていて、朝から慌ただしいんです。ちょうどいい機会なので、まとめの今回は相場の流れとそのポイントについてお話ししましょう」と、本日も颯爽と現れた池田社長。
さっそくテーブルに1枚のグラフを置いて、「松井さんと初めてお会いした昨春の第1回目のとき、私は松井さんに『関心のある銘柄を買っておくのは、今がいいですよ』と勧めましたよね?」と切り出します。懐かしく思い出して、「ハイ」。
「ここにはね、松井さんが得意なピアノとか好きな仮面ライダーにちなんで選んだ銘柄のこの1年の株価チャートがあります。例えば投資元本を100万円だとすると、ヤマハだと約50万円の利益で、バンダイナムコだと約39 万円の利益でしたね」
「ホントだ! こんなに上がってたんですね」
「じつは、個別企業の株価だけでなく、同時期の日経平均株価は11%上昇しているんですね。ちょっと難しい話になりますが、2012年11月に、当時の野田佳彦元首相と、首相になる前の安倍晋三氏との党首討論がありました。ここを基点に、8000円台後半だった日経平均株価は、昨年末までに最高水準1万6320円と約88%も上昇した。
いわゆるアベノミクスで、金融・財政・成長戦略へみんなが期待し一斉にお金を投資に振り向けたので、業種や銘柄を問わずに買えば価格が上がるような投資環境になっていたんです。これを金融相場と呼びます。
とくに好条件が揃う相場が始まりかけのタイミングには、値上がり期待が大きくなる。だから私は松井さんに『興味のある会社を選んでは?』と勧めたんですよ」
なるほど、そういう背景があったのですね。では、今は違うのでしょうか? 1年強で株価上昇率88%、金融相場から業績相場へシフト「年末にかけて急ピッチで株価が上昇したので、年初はその反動が起きているようです。上昇相場がある程度の水準を達成してきたので変化が生じてきたんです」
ん? どういうことでしょう?
「これまでは期待が先行する形で株価が上昇していましたが、今年に入り各企業の業績にも目が向けられています。全体だけではなく個別の業績を見る相場に変化してきているんです。企業業績を重視する投資環境のことを業績相場といい、幅広い企業の株が買われる金融相場とは異なり、選別が必要です」と社長。
ギョウセキソウバ?
「これからは世界情勢や景気といった全体(マクロ)と個別の企業業績の見極め(ミクロ)も重要となりますので、多面的な情報を使った判断が必要です」
※マネーポスト2014年春号