カリスマFXトレーダー・羊飼い氏が、外為市場の旬な話題をウォッチする連載「FXトレンドフォーキャスト」。羊飼い氏がトレード時の必携ツールという「ツイッターを活用した情報収集術」について説明する。
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ツイッターの便利な点は、取引するうえで必要な情報がリアルタイムで流れてくるうえ、重要な情報がわかりやすいことだ。ニュースサイトや取引アプリの速報のように自分で見にいったり、数多くあるニュースの中で重要なものを見極める作業を軽減できるのだ。
このメリットを享受するためには、有益な情報を流してくれるアカウントをフォローする必要がある。羊飼いは約3000のアカウントをフォローしているが、それらは役立つ情報を発する個人アカウント、FX会社や情報ベンダーなどニュースや速報を配信するアカウント、そして一般の個人投資家の3種類に大別できる。
ツイッターの醍醐味は、なんといっても個人アカウントにある。個人アカウントはFX取引に重要な情報を選んで流してくれるうえ、特に大きなニュースは重複して投稿されたり、驚きなどの感情が素直に反映されるので情報が選別しやすいのだ。
また、彼ら自身も多くのアカウントをフォローしており、重要だと感じたツイートをリツイートしてくれる。このため、結果的にタイムラインには厳選された情報が集まる。彼らがリツイートしたアカウントを見て、それをフォローすることでさらに情報源を増やすこともある。しかも、投資家が疑問に思うことを解説してくれたり、わかりやすいサイトに誘導してくれたり、複雑な情報をまとめてくれたりもする。
速報性についてはニュース系が強いが、個人アカウントの中にはロボットではないかと思うほど情報が早いものもある。ニュース系のアカウントに先んじて情報が流れてくることもあるので侮れない。
一般の個人投資家のつぶやきも参考になる。投資家が何に注目しているか、何が相場を動かすか、という市場のテーマは次々と移り変わっていくものだが、彼らのツイートを見ていればそれがよくわかるからだ。
たとえば、2016年の年初は減速が懸念される中国の経済や株式市場に関する投稿が多く、実際に中国の経済指標や人民元の基準レートの発表前後に、為替相場が大きく動いた。ところが、日銀の追加緩和が発表されると市場の注目は「マイナス金利」に集中し、中国に関するつぶやきは激減、基準レート発表前後の値動きも小さくなり妙味がなくなってしまった。
また、「暴落相場で悲壮なツイートが増えたら底打ちが近い」といったことはよくいわれている。本当に大底を判断できるかどうかはともかく、投資家心理を読む参考にはなるだろう。
※マネーポスト2016年春号