今年も確定申告の季節がやってきた(2月18日~3月15日)。確定申告と聞いて、「よくわからない」「私は主婦だから関係ない」と思う人は多いだろう。しかしそれは大きな間違いだ。千葉県在住の62才主婦・谷川さんが話す。
「2016年は私の部分入れ歯代に30万円、2017年は夫のインプラント治療に80万円と、この数年、歯の治療にかなりお金がかかりました。特に夫の治療費が高額になったため、少しでも戻ってくればと思い、昨年初めて、重い腰を上げて確定申告をしてみました。まさか、16万円も返ってきて、その上、住民税が8万円も安くなるなんて思ってもみませんでした。もっと早く知っていれば、すぐにやったのに」
そもそも確定申告とは、1年間の所得を申告して、国に納める税金などを確定する制度のこと。収入から経費や扶養控除などさまざまな「控除」を引いた「課税所得」を税務署に提出し、その金額をもとに、所得税と住民税を算出する。
夫が会社勤めのサラリーマンだと、会社で毎年「年末調整」が行われ、扶養控除や配偶者控除も自動的に手続きされる。そのため、払い終えた税金を意識する人は少ない。
だが、谷川さんのように高額な医療費がかかった場合は、別途「医療費控除」として申告することで、課税所得から申告額が差し引かれ(所得控除)、払い過ぎた税金が戻ってくる可能性が高い。