ラーメンは日本の国民食である。美味しいラーメンを食べた時はしみじみと幸せな気持ちになるという人も多いだろう。そんなラーメンの命は「スープ」だが、だからこそ素人がラーメン屋に手を出すとヤケドする、とも言われる。はたして普通の人がラーメンスープを自作したらどんな味になるのか。また、どのぐらいの値段がかかるのか。最近、自作のラーメンスープづくりにハマっているというネットニュース編集者の中川淳一郎氏がリポートする。
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私は毎週金曜に決まって同じラーメン屋に通う生活をこの4年ほど続けています。同店のスープを飲むと「あぁ、これはウマい」としみじみとしながら、その週の激務を振り返り、心からホッとできるのです。
自宅でも3食入りの生麺+スープを使ってラーメンやタンメンを作ることは多いのですが、ここ数年は麺だけ買って「創味シャンタン」を使ってスープを作ることが増えました。これもおいしいのですが、ふと「自分でスープを作ってみたらどうなるのか?」と考えました。
かつて漫画家・東海林さだお氏はラーメンスープづくりにハマり、仕事関係者を呼んで自作のラーメンを振る舞ったといいます。けっこう高評価だったようですが、ハマった理由は分かります。何しろ、「よりおいしいスープを作る方法」を毎度考えるようになり、材料を変えたり、煮込む時間を変えたりし、理想のスープを追い求める過程がとにかく楽しいのです。
私自身が試行錯誤しながら何度か作った結果、たどりついたのが以下のスープです。使った鍋は縁まで入れたら5リットル入る鍋で、グラグラ煮ますので、4リットルあたりの線でとどまる量にします。
【材料】
・鶏ガラ1羽分(そのまま入れる)
・タマネギ1個(乱切り)
・生姜4cm分(薄切り)
・ニンニク4かけ(潰しておく)
・ネギの青い部分1本分(4cmほどに切る)
・干しシイタケスライス20枚ぐらい(そのまま入れる)
・ニンジン10cm分(皮つきで適当に切る)
・パックに入ったアゴダシ2袋
・昆布20cm分